FXチャートでのピボットとは、なんでしょうか。
ピボットとは、他のFXテクニカル指標であるRSIやパラボリックを作ったJ・W・ワイルダー氏が考案した、トレンド系(現在の相場の方向性を計測し、その方向に順張りする方法)テクニカル指標です。
為替相場において前日の価格を用いて当日のサポート(支持)、レジスタンス(抵抗)の水準を割り出し、為替相場のレンジを予測します。
ピボットは次の日の価格を予想するのには本日の値動き、高値、安値、終値の3つの値が一番参考になるであろうということから成り立ちました。
前日の値動きから為替相場を予想するので、短期売買に強いテクニカル指標といえます。
そのため、デイトレード(短期売買)や、スキャルピング(数銭~数十銭の利幅を狙う超短期売買)をおこなうトレーダー向けの指標です。
ピボットの見方
FXテクニカル指標のピボットの見方は、ピボットラインを基準に、レジスタンスライン1・2、サポートライン1・2の4つのラインを使用します。
各ラインが2種類ずつあるのは、第一関門、第二関門があると考えると分りやすいです。
まずはピボットラインを計算します。
計算方法は、
P(ピボットライン)=(H(前日の高値)+L(前日の安値)+C(前日の終値))÷3R1(レジスタンスライン1)=2×P-LS1(サポートライン1)=2×P-HR2(レジスタンスライン2)=(P-S1)+R1S2(サポートライン2)=P-(R1-S1)
となります。
ピボットでの売買ポイントとは
ピボットでの売買ポイントとは、基本的にここで算出したサポートラインに価格が届いたときに、支持されていると見て、買いサインになります。
レジスタンスラインに届いたときには、抵抗されるとみて、売りサインとなります。
つまり、当日の為替相場の動きが算出されたサポートライン1に接する、または接近する段階で買い、予想通りサポートされて上昇し、今度はレジスタンスライン1に接するまたは、接近したら売ります。
またサポートライン1で買っていたものが、さらに下に抜けた場合には、サポートライン2まで下がるのを待ち、サポートライン2付近でさらに買ったり、サポートライン1を切った時点で、取りあえず買っていたものを売ってしまって、手仕舞いにしてしまうといった行動も可能です。
実際は頻繁に下抜けが起こります。つまり、「ダマシ」が起こります。
ただ、「ダマシ」出なかった場合、トレンド(相場の流れ)に乗り遅れるため、それを避けるためにも、オシレーター系指標(振れ幅を計測して、相場の勢いを読もうとるもの)を併用するなどの工夫が必要になります。
実際はこんなにうまくいくことは容易ではないので、自分でそのスタイルに合ったピボット戦略を立てていくことが必要です。
売る場合は買いの逆のパターンで、レジスタンスライン1で売り、サポートラインで買い戻すというパターンです。