FXでのストキャスティクスとはアメリカ人のチャーティストによって開発されたオシレーター系のテクニカル指標として有名になったものです。
これは同じFXテクニカル指標のRSIと比較的同じような動きをするもので、多くのトレーダーに愛用されているものです。
ストキャスティックスの使い方は「買われすぎ」や「売られすぎ」を一目で示してくれる指標となっていますので「売られすぎ」でのサインは買い時であり、「買われすぎ」が売りのサインであることはすぐにわかると思います。
数値は0%から100%の中で動きますので、ある意味一目瞭然です。
為替レートが上昇すれば、それに比例して数値も高くなるということになります。
一般的にはストキャスティクスの指数が30%以下の数値で買いのタイミングが訪れることになり、70%以上になりますと売りのタイミングといわれています。
ストキャスティクスの種類・特徴
ストキャスティクスの種類・特徴は、同じテクニカル指標のRSIと似ているものながらラインが二本あるところが大きく異なる部分です。
この二本のラインが「ファースト・ストキャスティクス」 (Fast Stochastics)と「スロー・ストキャスティクス」 (Slow Stochastics) の2種類のストキャスティクスを表します。
このうちファースト・ストキャスティクスには「%K」と「%D」があります。
「%K」は一定期間における為替レートの最高値から最安値までの範囲の中で直近の終り値がどの位置にあるかを確認するための指標となります。
また「%D」は「%K」を移動平均化し動きを平準化した指標となります。
さらに「SLOW%D」は「%D」を一定期間平均化した指標で通常は3日間を平均としています。
チャートの上では、先行する「%K」の線と「%K」を移動平均化することで遅行する「%D」の動きが異なる2本の線を表示し、その位置関係の水準やクロスの仕方などを見ることで為替相場の転換点や割高、割安といった売買タイミングを探すのがストキャスティクスの使い方となります。
また「SLOW%D」は遅効性を持っていますので、「%K」や「%D」よりも「ダマシ」が少ないのが大きな特徴といえます。
ストキャスティクスの使い方
しかしこのテクニカル指標は為替相場が大きく動いてしまう場合には落ち着くまで上下に張り付いてしまうことがあり、そうした状況下では使い物にならなくなるのが一つの難点となっています。
したがってレンジ相場などではかなりしっかり機能してくれることになりますが、経済指標の結果発表や各国の要人の発言を受けて市場が大きく動いた直後の利用はかなり慎重におこないませんとまったく使い物にならなくなることもあります。
また「%K」と「%D」だけみていますと比較的ダマシが発生しやすいという問題もありますので、他のテクニカル指標も補完しながら利用していくことが肝心です。
この場合、「SLOW%D」を使うことでかなりダマシを少なくすることができます。
どの指標にも得意不得意がありますので、よく吟味しながら適切なタイミングに利用することが重要といえます。