FXのトレンドには「上昇」、「下降」、そしてトレンドの生まれない「持ち合い」といった状態がありますが、これは「移動平均線」の傾きで知ることが可能です。
FXでの移動平均線とは過去5日、25日、75日などの為替相場の終値を平均した値を連続して線にしてみたもののことをいいます。
移動平均線はFXでの基本の分析になりますので是非FX初心者の方は実践してみてください。
移動平均値と相場のトレンド
移動平均値と為替相場のトレンドに関してみていきますと、上昇トレンドとは直近の高値と安値を切り上げながら価格が上昇していくことをいいます。
上昇トレンドに転換しますとFXチャートでのローソク足は移動平均線の上に位置する場合が多くなってきます。
為替相場が強い上昇トレンドの場合には上から短期線、中期線、長期線と順番に並ぶケースが多くなります。
「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」
一般的に為替相場のトレンドが穏やかになり転換しはじめますとまず最初に短期線が水平状態になりその後下向きに転換し、中期線にだんだんと近づくようになっていきます。
また下降トレンドに入りますとまず価格が下落しはじめ、短期線は下向きに変わり、中期線も下向きに変わります。
その後移動平均線の中期線が長期線を下抜ける「デッドクロス」という状態があらわれるようになります。
そして長期線が最終的に下向きに転じることになるのです。
このように短期移動平均線が長期移動平均線を下から上に突き抜けると「ゴールデンクロス」といい、目先の上昇トレンドに転換したものと見なされることが多くなります。
また逆に短期移動平均線が長期移動平均線を上から突き抜ける状態を「デッドクロス」といい、目先に下降トレンドに転換したことをいいます。
為替市場でゴールデンクロスとデッドクロスという言葉を聞くのはこのことを指しているのです。
このように多くのFX投資家が移動平均線を見ながら為替のトレンドと先行きを予想しているということが分かります。多くの投資家が利用するということはそれだけこの移動平均線にあわせて売買取引がおこなわれやすいということを意味しており、益々こうした動きにあわせて通貨価格が動いていく可能性を秘めていることになります。
FXでの移動平均線の応用
ちなみにFXチャートで短期、中期、長期の移動平均線は5日、25日、75日だけがフィックスされているわけではなく、人によっては120日や200日といった移動平均線を使うこともあリます。
チャートを眺めて、いくつかの移動平均線を算出してみますと、実はサポートラインとして長く機能していたり色々な意味で役立つ線になっていることもあるため、FX投資家は各自こうした移動平均線の設定を工夫して将来的な予測に利用しているというのが現状となります。
この移動平均線の利用は最も簡単なトレンドラインの掌握方法であり、多くのFX投資家が認識し利用しています。
まずFX初心者の方は移動平均線をしっかり理解するところからスタートしていきますとテクニカル指標をさらに理解しやすくなります。