通常株式証券取引での売買では企業業績の見通しなどを主に分析して現物株を長期期間保有する売買方法を用いている人も多いのですが、FX取引の場合は証拠金を用いた信用取引であることもあって株式よりも短期売買が中心となってきます。
FXで短期売買をおこなうときには、FXチャートを見て売りサインと買いサインを覚えることが必要になってくるのですが、そのときに便利になってくるのが様々なテクニカル指数です。
そうした指数の一つがFXテクニカル分析の「RSI」です。
RSIで売りサインと買いサインを覚える
FXテクニカル分析のRSIとは、市場において通貨の売られすぎ買われすぎの参考とされる指数で、一般的に25以下になると売られすぎ、75以上になると買われすぎとなります。
しかしFXチャートにも1分足、5分足、1時間足、日足、週足などと色々あるように、それぞれのFXチャートによってRSIも変化していきます。
1分足などの短期チャートではRSIは短期間に激しく上下します。
逆に日足や週足などの比較的長期的なFXチャートになると、RSIの動きは穏やかで短期チャートほど激しく上下しません。
このためFXテクニカル分析であるRSIだけを基準にして売買をしていると、長期チャートではなかなか売買をするチャンスがありません。
逆にRSIを指標にすれば短期チャートでは頻繁に売買チャンスが訪れます。
これは短期的な売買では売買が頻繁におこなわれ、長期的な売買ではあまり頻繁には売買をしないという一般的なFX取引傾向と一致するものです。
しかしRSIだけで売買判断をするのは、あまり良い考えとは言えません。
特に為替相場が強い上昇傾向や、強い下落傾向を示しているときには、RSIが25以下や75以上に貼り付いたまま時間が経過していくことがあるからです。
そこまで極端なパターンではなくても、為替相場が上昇トレンドにあるときにはRSIは頻繁に75を超えることが多くなり、下落トレンドにあれば25以下になることが多くなります。
例えばRSIが25を切ったので買いポジションを持ったとしても、その後RSIがさらに下落し10以下で推移し続けるということもあります。
また、RSIの数値と相場の上昇下落のタイミングがずれることもあります。
もち合い相場とRSI
一般的に、もち合い相場とテクニカル指標であるRSIには相性の良い面があります。
為替相場が強い上昇トレンドや下落トレンドにあっても、短期的中期的には相場は上下しています。
RSIはそうした為替相場の細かい波を捉えるには適したテクニカル指標だからです。
但し一方で、RSIが25に届くことなく上昇していったり、75にならずに下落していくことはよくあります。
RSIは罫線のパターンなど他のFXシグナルと併用して売買判断をするほうが無難です。
特にRSIが特に目立った傾向を示していなくても罫線パターンが明らかな買いや売りシグナルを発している場合は、充分に注意して早めにポジションを整理しておくような保守的なFX取引を心がけるべきです。